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特定技能「上限到達」はどの分野から?外食業98.1%の前例と、介護・飲食料品製造業が備えるべきこと
「再来年の春に、海外から2人を採用したい。その申請は、ちゃんと通るのだろうか」。外食業では2026年4月から、海外から人を呼ぶための新規申請が通らなくなりました。介護や食品工場の人事担当者にとっても、決して他人事ではない問いです。
答えの手掛かりは、国が四半期ごとに公表している分野別の数字にあります。この記事では、出入国在留管理庁(入管庁)の令和8年6月末時点の速報値をもとに、以下のポイントを整理します。
- 分野ごとの充足率の差(全体52.9%に対し外食業98.1%)
- 介護・飲食料品製造業が受入れ見込数に届く時期の編集部試算
- 外食業で実際に起きた「新しい申請の抑制」の中身
- 上限に近い分野の会社が今から確かめておきたいこと
※本記事の内容は2026年10月時点で確認できる公的情報に基づきます。制度は改定される可能性があるため、最新情報は出入国在留管理庁等の公的発表をご確認ください。
1. 全体52.9%と外食業98.1%の開き
特定技能とは、人手不足が深刻な分野で外国人が就労できる在留資格です。分野ごとに「受入れ見込数」(国が見込む受入れ人数の枠)が設けられており、原則として上限として運用されます。
入管庁の速報値(令和8年6月末時点)では、特定技能1号の在留者は42万5,961人。見込数80万5,700人に対する充足率は**52.9%**で、全体ではまだ半分ほどです。
ただし、分野ごとの差は大きく開いています。
| 分野 | 受入れ見込数 | 在留者数 | 充足率 | 年間増加数 | 見込数に届く時期(編集部試算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 外食業 | 50,000人 | 49,060人 | 98.1% | 13,289人 | 4月13日から認定証明書の交付停止措置 |
| 飲食料品製造業 | 133,500人 | 100,769人 | 75.5% | 16,698人 | 2028年半ば頃 |
| 建設 | 76,000人 | 52,132人 | 68.6% | 8,533人 | 2029年4月頃(対象期間の直後) |
| 介護 | 126,900人 | 79,884人 | 63.0% | 24,968人 | 2028年半ば頃 |
| 農業 | 73,300人 | 44,050人 | 60.1% | 9,115人 | 2029年秋頃(対象期間の後) |
| 宿泊 | 14,800人 | 2,556人 | 17.3% | 1,291人 | 対象期間内には届かない計算 |
| 自動車運送業 | 22,100人 | 558人 | 2.5% | 548人 | 対象期間内には届かない計算 |
| 鉄道 | 2,900人 | 64人 | 2.2% | 43人 | 対象期間内には届かない計算 |
※特定技能1号。在留者数・充足率・年間増加数は令和8年6月末時点の速報値(年間増加数は令和7年6月末との差)。受入れ見込数は令和11年(2029年)3月までの数で、令和8年1月閣議決定。到達時期は、残り人数を年間増加数(純増)で割った編集部の単純試算であり、採用できる人数の予測ではありません。19分野から抜粋。出典:出入国在留管理庁の速報値をもとに編集部算出。
同じ「食」に関わる会社でも、店舗で調理する外食業と、工場で製造する飲食料品製造業とでは、残っている枠がまったく違います。
2. 編集部試算で介護と飲食料品製造業は2028年半ば
枠までの残り人数を、直近1年の増加数で割ってみます。
- 介護: 枠まで残り4万7,016人。年間2万4,968人増
- 飲食料品製造業: 枠まで残り3万2,731人。年間1万6,698人増
どちらも2年弱で、令和8年6月末から数えると2028年半ば頃に届く計算です。これは、現在の枠の対象期間である2029年3月より前にあたります。
建設は2029年4月頃で、対象期間が終わった直後の境目です。農業は期間の後になります。
なお、この試算には前提があります。
- 直近1年と同じペースの増加が続くこと
- 見込数が変わらないこと
2027年4月に始まる予定の育成就労制度(技能実習に代わる新しい制度)の影響などで、実際の時期は前後する可能性があります。
特に注意したいのは、外食業では枠に届く前に措置が始まったという点です。たとえば介護施設が2028年春の入職を見込んで海外で面接を始める場合、試算の時期より早く手続きが絞られる可能性まで織り込んでおく必要があります。
3. 外食業の前例 ― 絞られたのは「新しい申請」
では、枠に近づくと実際に何が起きるのでしょうか。2026年9月9日の有識者会議の資料によると、外食業では2月末の在留者が約4.6万人(速報値、枠の9割強)の段階で、5月中に見込数へ達すると推計されました。これを受け、4月13日から在留資格認定証明書の交付停止措置が始まっています。
在留資格認定証明書の扱い
在留資格認定証明書とは、海外から人を呼ぶ前に入管が出す証明書です。
- 4月13日以降に受理した申請は不交付
- それより前の申請も、国内での在留資格変更(技能実習や留学から特定技能への切り替え)を優先したうえで、順に交付
- 8月10日掲載の審査状況では、交付が進んでいたのは受付日が1月5日までの申請で、それ以降は順番待ち
在留資格変更・更新の扱い
- 4月13日以降の変更申請の受理分は原則不許可
- ただし、外食業の中での転職や、給食製造の技能実習からの切り替えなど一部は引き続き審査
- 在留期間の更新は、在留者数の増加に影響しないため許可が継続
つまり絞られたのは「新しく増える人」に関する申請で、すでに働いている人の更新は止まりませんでした。
4. 上限に近い分野の会社がいま確かめること
外食業では、海外からの呼び寄せと国内での切り替えが同時に絞られる一方、すでに在留している人の更新は継続されました。また、措置前の申請でも、海外からの呼び寄せは国内切り替えの後回しになっています。他の分野で同じ手順がとられるかは決まっていませんが、順番の目安にはなります。
具体例:従業員60人の弁当工場の場合
再来年の春に海外から2人を迎える計画だとします。考えられる備えは次のとおりです。
- 申請時期の逆算: 認定証明書には有効期間があるため、入国予定から逆算した申請時期を、早めに専門家(行政書士等)と詰める
- 候補者の幅を広げる: 国内にいる技能実習の修了者や、同じ分野からの転職者も候補に入れる
- 速報値の定点観測: 入管庁が四半期ごとに公表する速報値で、自社分野の充足率を追う
- 受入れ要件の確認: これから採用を始める会社は、受入れの要件とあわせて確認する
※個別の申請可否や時期は事案ごとに異なり、許可や採用の成功を保証するものではありません。

5. 12月の閣議決定と見込数の行方
分野別運用方針(分野ごとの受入れルールを定めた方針)の改正作業は、9月9日の有識者会議で始まりました。資料の日程では、11月に有識者会議、12月に閣議決定を行う予定です。
同じ会議で示された分野一覧(案)では、介護、飲食料品製造業、建設、外食業の1号の見込数は現行と同じ数字でした。基本方針では、見込数を「大きな経済状況の変化が生じない限り」上限として運用するとされています。
12月の決定までは確定ではありませんが、枠が広がる前提で採用計画を組むことは避けたほうが無難です。
出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年6月末時点・速報値)」、同第14回有識者会議の資料3-1・資料4-1・資料4-2(2026年10月6日確認)。最新の情報は出入国在留管理庁等の公的発表をご確認ください。
まとめ:即戦力外国人材の採用と定着なら「スキルディッシュ」がおすすめ
令和8年6月末時点で、特定技能1号の充足率は全体で52.9%ですが、外食業は98.1%に達し、すでに新規の呼び寄せが絞られています。介護と飲食料品製造業は、編集部の単純試算で2028年半ば頃に枠へ届く計算です。外食業の前例では、枠に届く前に措置が始まりました。採用を検討している企業は、「いつ枠に届くか」だけでなく、「その前に手続きが絞られる可能性」まで見据えた計画が重要です。
食品・外食・農林水産分野で外国人材の採用をご検討なら、情報収集と相談の窓口として「スキルディッシュ」をご活用ください。
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- 現場理解・日本語能力を備えた「特定技能」即戦力人材が充実
食品・外食の現場を理解し、日本語でのコミュニケーションに対応できる特定技能人材の採用を目指せます。 - 食品・外食・農林水産などの業界特有の労務・現場条件に精通
シフト、衛生管理、繁忙期の対応など、業界ならではの労務・現場条件を踏まえた相談が可能です。 - ビザ申請・行政手続きから採用後の定着フォローまでワンストップ支援
提携する有資格者・許可事業者と連携し、申請から採用後の定着までを一貫してサポートする体制を整えています。
※在留資格(ビザ)の申請手続きおよび職業紹介は、法令に基づき許可・届出を受けた事業者・有資格者が実施します。ビザの可否は出入国在留管理庁等の審査機関の判断によるものであり、許可を保証するものではありません。
「再来年の採用計画を、いま立てておきたい」「育成就労への移行も含めて相談したい」という企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

