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特定技能「外食業」受入停止の影響は地方の雇用事業者に集中?食団連588件の調査から採用担当者が取るべき対策を解説
特定技能1号「外食業」の受入停止を受けて、「自社の採用計画にどこまで影響するのか」「他社はどう動いているのか」と悩む飲食店の経営者・採用担当者は少なくありません。
一般社団法人 日本飲食団体連合会(食団連)が2026年10月に公表した実態調査(有効回答588件)では、影響が全体に均一に及んでいるのではなく、特定技能1号を雇用している事業者、とくに地方圏に集中していることが示されました。
この記事では、調査結果のポイントと、数字を読むときの注意点、そして採用担当者が今から取り組める実務対策を整理します。
※本記事は食団連の公表資料(2026年9月11日取得データ)に基づく内容です。制度の最新状況は、出入国在留管理庁などの公的発表をあわせてご確認ください。
1. 調査の概要と読み解くときの注意点
まず、調査の前提を確認しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 特定技能1号「外食業」受入停止に関する飲食業界実態調査 |
| 実施主体 | 一般社団法人 日本飲食団体連合会(食団連) |
| 調査時期 | 2026年7月27日~9月1日 |
| 調査方法 | 公式LINEを通じた任意回答のアンケート |
| 有効回答数 | 588件(40都道府県) |
| 回答者 | 経営者・役員が83.5% |
| 地域区分 | 大都市圏271件/地方圏317件(自己申告による街の規模) |
数字を読むときの3つの注意点
この調査は全国推計ではありません。
任意回答であり、無作為抽出ではありません。因果関係を示すものでもない点に注意が必要です。
- 業態に偏りがある: 回答の52.2%が居酒屋・バル・ダイニングです。
- 地域に偏りがある: 大阪府・東京都・島根県の3都府県で43.7%を占めます。
- 1回答=1件: 企業数や店舗数ではなく、回答数の集計です。
自社に当てはめるときは、全体の平均値より「自社と近い条件の層」の数字を見るのが実務的です。
2. 受入停止の影響は「全体の平均」では見えない
全回答では19.0%、特定技能の雇用層では39.4%
事業計画への影響を尋ねた結果は次のとおりです。
| 区分 | 「中くらい以上」の事業影響 |
|---|---|
| 全回答(588件) | 19.0%(112件) |
| 特定技能1号を雇用している層(216件) | 39.4%(85件) |
| 外国人を雇用していない層(268件) | 4.9% |
| 外国人比率26%以上の層(65件) | 44.6% |
※「中くらい以上」は、「中くらいの影響(出店延期や営業時間の見直しが必要)」「大きい影響(店の存続に深刻な不安)」「致命的(事業の継続が難しい)」の合計です。
全回答では「ほぼ影響なし・影響なし」が59.0%(347件)にのぼる一方、外国人材への依存度が高い事業者ほど影響が大きい傾向が読み取れます。
地方圏の特定技能雇用層では44.3%
特定技能1号を雇用している層に絞ると、地域差が見えてきます。
| 区分 | 大都市圏 | 地方圏 |
|---|---|---|
| 全回答で「中くらい以上」 | 20.3% | 18.0% |
| 特定技能1号の雇用層で「中くらい以上」 | 35.9%(46/128件) | 44.3%(39/88件) |
全回答で見ると地域差はほとんどありませんが、特定技能の雇用層に限ると、地方圏のほうが高い結果でした。
影響の「中身」:採れなくなった、切り替えた
受入停止による直接の影響(複数回答)では、次の回答が上位でした。
- 特定技能を雇っておらず影響なし:39.3%
- 採る予定だった特定技能1号が採れなくなった:26.5%
- 日本人採用の強化に切り替えている:12.4%
- 申請が不交付・不許可になった/なりそう:7.3%
- 技能実習・留学生など他の資格の採用に切り替えている:2.7%
特定技能1号を雇用する層では、50.9%(110/216件)が「予定していた採用ができなくなった」と回答しています。計画していた採用が止まったことが、影響の主な内容といえます。
3. 地方圏では「日本人も外国人も採りにくい」
国内採用だけでは補いにくい地方の現状
「やや採りにくい」「とても採りにくい」の合計は、次のとおりです。
| 採用対象 | 大都市圏 | 地方圏 |
|---|---|---|
| 日本人スタッフ | 34.7%(94/271件) | 43.8%(139/317件) |
| 外国人スタッフ | 8.1% | 28.4% |
外国人の採用経験がない回答者を除いても、採りにくいとする割合は大都市圏9.8%、地方圏37.5%でした。地方圏では、日本人採用を強化しても人手不足を補いきれない事業者が一定数いる様子がうかがえます。
「賃上げだけでは解決しない」という認識
人材確保に関する意見では、次の結果が出ています。
- 時給を上げても構造的に未解決だと思う:66.8%
- 時給を上げれば採用は解決すると思う:22.6%
- 外国人スタッフは欠かせないと思う:69.9%
- 行政手続きの負担が大きいと思う:70.1%
なお、アルバイト・パートの時給の最高水準は、1,100~1,499円の回答が80.8%を占めていました。賃上げが一定程度進んでいても、それだけでは採用難が解消しにくいと感じる事業者が多いことがわかります。
4. 「突然の停止」へのリスク認識と、受入上限への意見
73.3%が「突然の停止は大きなリスク」
「突然の停止は大きなリスク」に肯定的な回答は73.3%(431件)でした。また、停止措置を「このアンケートで初めて知った」という回答も24.1%(142件)ありました。制度変更の情報が現場に十分届いていない可能性があります。
受入上限の拡大への意見は一様ではない
「受入上限の拡大が必要」という意見は次のとおりです。
| 区分 | 肯定 | 中立 | 否定 |
|---|---|---|---|
| 全回答 | 53.1% | 37.8% | 9.2% |
| 大都市圏 | 60.5% | 30.6% | 8.9% |
| 地方圏 | 46.7% | 43.8% | 9.5% |
地方圏で肯定がやや低いのは、反対が多いためではなく、中立(どちらとも言えない)が多いためです。否定は大都市圏・地方圏ともに1割未満でした。
また、地方への配分制度ができた場合の影響については、特定技能1号を雇用する層で、地方圏の70.5%がプラス評価、大都市圏は28.1%でした。大都市圏では「都市の枠が減るのでは」という懸念も見られます。
5. 採用担当者が今から取り組みたい実務対策
調査結果を踏まえ、採用担当者が確認しておきたいポイントを整理します。
① 自社の「外国人材依存度」を数字で把握する
調査では、外国人比率が高い層ほど影響が大きい傾向がありました。まずは次の点を棚卸ししましょう。
- 店舗ごとの外国人スタッフの比率と在留資格の内訳
- 今後1~3年で在留期間の更新を迎える人数
- 採用計画のうち、特定技能1号を前提としていた人数
② 採用ルートを複線化する
3年後に外国人を確保する方法(複数回答)では、次の回答が上位でした。
- 特定技能1号の新規受入(再開時):51.9%
- 留学生アルバイトの活用:22.1%
- 特定技能2号への育成・移行:20.4%
- 特定技能1号(他分野)からの移行:19.0%
在留資格ごとに就労できる範囲や条件は異なります。たとえば留学生のアルバイトは、資格外活動許可の範囲内(原則、週28時間以内)での就労となります。制度ごとの要件を確認したうえで、ルートを組み合わせることが重要です。
③ 既存の特定技能人材の「定着」を最優先にする
新規採用が難しい局面では、すでに働いている人材の定着が採用コストの面でも重要になります。
- 日本語学習・文化理解の支援
- 労働条件の明示(就業場所・業務内容の変更範囲を含む)の見直し
- 特定技能2号への移行を見据えた育成計画の検討
なお、調査では「言葉・文化の手間がかかる」に61.7%が肯定的で、受入側の負担感も課題になっています。
④ 今後の制度動向を継続的に確認する
技能実習制度に代わる育成就労制度は、2027年4月の移行が予定されています。特定技能の受入枠や運用ルールも変わる可能性があるため、最新の法改正・運用情報は出入国在留管理庁や厚生労働省などの公的発表で確認してください。

まとめ:即戦力外国人材の採用と定着なら「スキルディッシュ」がおすすめ
食団連の調査から、受入停止の影響は全体に均一ではなく、特定技能1号を雇用している事業者、とくに地方圏で大きいことがわかりました。一方で、国内採用だけでは補いにくい地方の状況や、「賃上げだけでは解決しない」という声も多く、採用ルートの複線化と定着支援が重要になっています。
制度が変化する局面だからこそ、現場条件に詳しい専門家と相談しながら、自社に合った採用計画を早めに組み立てておくことが大切です。
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飲食・食品の現場を理解し、日本語でのコミュニケーションが可能な特定技能人材との出会いが期待できます。 - 食品・外食・農林水産などの業界特有の労務・現場条件に精通
シフト・衛生管理・業態ごとの業務範囲など、業界特有の条件を踏まえた相談ができます。 - ビザ申請・行政手続きから採用後の定着フォローまでワンストップ支援
各種手続きから入社後のフォローまで、窓口を一本化して相談できます。
※在留資格(ビザ)の申請手続きおよび職業紹介は、法令に基づき許可・届出を受けた事業者・有資格者が実施します。ビザの可否は出入国在留管理庁等の審査機関の判断によるものであり、許可を保証するものではありません。
受入停止や制度移行に向けた採用計画の見直し、外国人材の定着施策でお悩みの方は、まずはスキルディッシュにお気軽にご相談ください。自社の状況に合わせた採用・定着の進め方を整理するところから、ご一緒に検討できます。
【出典】 一般社団法人 日本飲食団体連合会(食団連)『特定技能1号「外食業」受入停止に関する飲食業界実態調査』(2026年9月、n=588)
※最新の法改正情報については、出入国在留管理庁等の公的発表をご確認ください。

