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特定技能外国人を食品製造で活かす|ワタミ東松山センターの事例に学ぶ受入れ・定着のポイント
食品製造の現場では、人手不足と従業員の高齢化が重なり、新たな働き手の確保が経営課題になっています。特定技能外国人の受入れを検討していても、次のような不安から一歩を踏み出せない企業は少なくありません。
- 衛生管理のルールを、文化や言語の違いがあっても理解してもらえるのか
- 日本人従業員との関係は円滑に築けるのか
- 採用後に、どのようなフォロー体制を整えればよいのか
そこで本記事では、お弁当を1日約5万5,000食製造するワタミ株式会社「ワタミ手づくり厨房」東松山センターの取組事例を紹介します。食品製造業での特定技能外国人の受入れで押さえたいポイントを、実務目線で整理しました。
この記事でわかること:
- 食品製造業が外国人材と相性のよい理由
- 採用面談から配属後の育成までの流れ
- 衛生意識のギャップへの向き合い方
- 定着を支える意見交換会などのフォロー体制
- 自社で取り入れたい5つの実務ポイント
1. ワタミ東松山センターの受入れ事例(概要)
まずは、事例の概要を表で確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | ワタミ株式会社「ワタミ手づくり厨房」東松山センター |
| 業種 | 飲食料品製造業 |
| 事業内容 | 外食事業(国内・国外)、宅食事業、農業事業、環境事業 |
| 製造規模 | お弁当を1日約5万5,000食(東松山センター) |
| 特定技能外国人の受入れ数 | 64名(ベトナム人61名、カンボジア人3名) |
| 外国人材の受入れ開始 | 2017年〜 |
※上記は農林水産省関連の事例紹介ページに掲載された情報(企業情報は2020年3月期時点)に基づきます。人数や状況は現在と異なる可能性があります。
2. 外国人材の受入れ目的と採用方針
食品製造業は外国人材が働きやすい業種でもある
東松山センターが外国人材の受入れを始めた背景には、人手不足と従業員の高齢化があります。
一方で食品製造業には、標準化された繰り返し作業が多いという特徴があります。そのため、外国人材にとっても比較的働きやすい業種とされています。人手不足が深刻な業界でありながら、作業手順を明確にしやすい点は、受入れ側にとっての強みといえます。
技能実習経験者を中心に採用
特定技能での雇用は、技能実習の経験者を中心に行っているとのことです。日本での就労経験や生活経験がある人材は、職場や日本語環境への適応がスムーズになる傾向があります。
面談は2回実施、生活面の不安にも丁寧に回答
採用選考では二度の面談を行っています。特に注目したいのは、一次面談の段階で次の2点を行っていることです。
- 勤務地を具体的に伝える
- 生活インフラなどの質問にも丁寧に答える
仕事内容だけでなく、住まいや生活環境への不安を早期に解消することは、入社後のミスマッチを減らすうえで有効と考えられます。
3. 現場での業務内容と段階的な育成
担当業務の例
事例では、外国人材は主に次の業務に就いています。
- お弁当の盛り込み作業(中心業務)
- 食材の運搬
- 検査作業
- 機械を使った作業(飯盛り機など)
「簡単な作業から難しい作業へ」のステップ設計
盛り込みラインでは、簡単な食材の担当から始め、徐々に粘度の高い食材など難しい作業へとステップアップしていきます。
段階的に任せる範囲を広げることで、作業への自信と習熟が両立しやすくなります。受入れ企業側にとっても、品質管理上のリスクを抑えながら戦力化を進められる点がメリットです。
主体性や改善提案もみられる
現場では、業務を効率よく進めようとする主体性が強く、作業の改善提案をしてくれることもあるといいます。指示を待つだけでなく、現場の担い手として育っていることがうかがえます。
4. 課題は「衛生意識の差」|理由を伝えて理解を促す
事例で課題として挙げられているのは、手洗いや物を洗う際の基準など、衛生に関する意識の差です。
食品製造では、衛生管理が品質と安全の根幹です。「このルールを守ってください」と伝えるだけでは、背景が伝わらず定着しにくい場合があります。
東松山センターの対応
- 現場での声掛けに加え、通訳が同席する機会を活用してルールの理由を丁寧に説明する
- 納得したうえで取り組んでもらえるよう努める
実務ポイント
- ルールの「何を」だけでなく「なぜ」を伝える
- 母国語のマニュアルを用意する(同センターではベトナム語マニュアルを整備)
- 通訳や母語話者の先輩を活用して、理解度を確認する
5. 定着を支えるフォロー体制
月1回の意見交換会
同センターでは、現場での指導に加え、月に一度、同時期に入社した外国人材を集めた意見交換会を開催しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参加者 | 外国人材、通訳、担当業務の社員、登録支援機関 |
| 頻度 | 月1回 |
| 主なテーマ | 業務に関する疑問が中心(手洗いルールの細かな説明なども実施) |
業務上の疑問をその場で解消できる場があることは、不安や不満の蓄積を防ぐうえで有効と考えられます。
働く時間の公平性への配慮
勤務シフトを定期的に変え、働く時間や時間帯が公平になるよう配慮している点も特徴です。
日本人従業員との関係づくり
- 同じラインには高齢の日本人従業員が多く、外国人材のフォローをしている
- 若い外国人材が、高齢従業員の作業を率先してサポートする場面もある
- コロナ禍以前は、休日に温泉へ誘うといった交流もあった
互いに支え合う関係が生まれていることが、職場全体の雰囲気づくりにつながっていると考えられます。
6. 特定技能外国人の声
事例ページでは、実際に働く外国人材のコメントも紹介されています(要旨)。
- 水産加工業での技能実習(3年間)を経て特定技能へ移行した方: 人間関係や仕事内容に満足しており、この工場で長く働きたい。日本語学習にも力を入れ、将来は母国で日本語を活かした仕事をしたい。
- 留学生時代にワタミの飲食店でアルバイトをしていた方: もっと働きたいと考えて入社。盛り付けだけでなく機械作業も担当しており、周囲が優しく教えてくれるのでスムーズに働けている。
この2つの声には、職場の人間関係と教わりやすい環境が働き続ける意欲につながっている様子が表れています。
7. 自社に取り入れたい5つの実務ポイント
事例から、食品製造・外食・農林水産業の現場でも応用できるポイントを整理します。
- 面談で勤務地・生活環境を具体的に伝える
入社前の不安解消が、ミスマッチ防止に役立つ傾向があります。 - 作業は易しいものから段階的に任せる
習熟度に応じて担当範囲を広げます。 - 衛生ルールは「理由」まで説明する
通訳や母語マニュアルを併用し、納得感を高めます。 - 定期的な意見交換会を設ける
現場の疑問を月次で拾い上げ、改善につなげます。 - シフトや人間関係への配慮を忘れない
公平な勤務設計と、日本人従業員との交流の機会づくりが大切です。
なお、これらはあくまで一事例の取組であり、同様の効果を保証するものではありません。自社の業種・規模・職場環境に合わせた調整が必要です。
8. 制度面の確認ポイント
特定技能制度は、法改正や運用変更が行われることがあります。また、技能実習制度に代わる育成就労制度は2027年4月の施行が予定されており、今後の人材戦略にも影響が出る可能性があります。
受入れを検討する際は、次の点を事前に確認しておくと安心です。
- 対象分野・業務区分に該当するか
- 雇用条件(報酬・労働条件の明示など)が法令に適合しているか
- 支援体制(登録支援機関への委託か、自社支援か)をどうするか
最新の法改正情報や制度の詳細については、出入国在留管理庁・厚生労働省・農林水産省等の公的発表をご確認ください。
まとめ:即戦力外国人材の採用と定着なら「スキルディッシュ」がおすすめ
ワタミ東松山センターの事例からは、次のことがわかります。
- 人手不足と高齢化を背景に、技能実習経験者を中心とした特定技能の採用を進めている
- 段階的な育成と衛生ルールの理由説明で、品質を守りながら戦力化している
- 月1回の意見交換会や公平なシフト配慮など、定着を支える仕組みを整えている
採用して終わりではなく、「受入れ前の見極め」「現場での育成」「採用後のフォロー」を一体で考えることが、外国人材の活躍と定着につながる傾向があります。
食品業界での外国人採用を進めるなら、業界事情を理解した専門サービスの活用も有効な選択肢です。
💡 スキルディッシュをおすすめする3つの理由
食品業界特化型 外国人材総合支援サービス「スキルディッシュ」
- 現場理解・日本語能力を備えた「特定技能」即戦力人材が充実
食品・外食・農林水産の現場で働くことを前提とした人材との出会いを目指せます。 - 食品・外食・農林水産などの業界特有の労務・現場条件に精通
衛生管理やシフト運用など、業界ならではの条件を踏まえた相談が可能です。 - ビザ申請・行政手続きから採用後の定着フォローまでワンストップ支援
手続きは有資格者、職業紹介は許可を受けた提携事業者が担い、採用後のフォローまで一貫した体制で支援します。
※在留資格(ビザ)の申請手続きおよび職業紹介は、法令に基づき許可・届出を受けた事業者・有資格者が実施します。ビザの可否は出入国在留管理庁等の審査機関の判断によるものであり、許可を保証するものではありません。
「外国人材を採用したいが、何から始めればよいかわからない」「育成就労制度への移行も見据えて採用計画を立てたい」とお考えの経営者・採用担当者の方は、ぜひスキルディッシュへお気軽にご相談ください。


