北海道の農業は人手不足が常態化|外国人材(特定技能)の受け入れ動向と「選ばれる職場」づくり

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「求人を出しても応募が来ない」「繁忙期だけ人が足りない」「冬場の雇用をどうするか」。農業・食品関連の現場では、こうした悩みを抱える経営者や採用担当者が少なくありません。

北海道では、農業の人材確保に向けて、アルバイトアプリの活用、農福連携、退職自衛官への情報提供、外国人材の受け入れなど、複数の手段を並行して進めています。本記事では、北海道農政部が示した情報(2024年8月掲載のインタビュー)をもとに、次の点を整理します。

  • 北海道の農業分野における雇用情勢と人手不足の実態
  • 外国人材(技能実習・特定技能)の受け入れ状況
  • 多様な人材を確保する取り組み
  • 「選んでもらえる職場」にするための待遇見直しの視点

※本記事の数値は、出典記事に掲載された2023年度・2023年時点の情報です。最新の統計や制度の動向は、北海道労働局・出入国在留管理庁・厚生労働省等の公的発表をご確認ください。


 

目次

1. 北海道の農業分野は「人手不足が常態化」している

有効求人倍率に表れる人材確保の難しさ

北海道労働局の調査によると、2023年度の道内の有効求人倍率は次のとおりです。

職種有効求人倍率(2023年度)
全職種平均1.0
農耕作業員1.7
養畜作業員3.2
事務員0.4

全職種平均を上回る農耕・養畜の求人倍率に対し、事務職は1倍を下回っています。この差から、農業の仕事を希望する人が少なく、働き手の確保が難しい状況がうかがえます。

産地間・業種間で人材をシェアする動き

人手不足への対応として、道内では次のような取り組みが行われています。

  • 特定地域づくり事業協同組合制度の活用: 漁業や飲食業など、地域の他業種の冬季求人と組み合わせ、通年で働ける環境をつくる。
  • 産地間リレー: 農繁期が異なる四国や九州と連携し、人材を相互に派遣する。
  • アルバイトアプリの活用: 1日単位・数時間単位で農業者と働き手をつなぐ。スキマ時間に働くスタイルが定着しつつあるとされています。

季節性が強い農業では、「繁忙期にどう人を集めるか」と「閑散期をどう乗り切るか」を一体で考える必要があります。


2. 外国人材の受け入れは5年で約2倍に

技能実習から特定技能へ

外国人材の受け入れも増えています。従来の「技能実習制度」に加え、2019年には、一定の技能・日本語能力を備えた即戦力人材を受け入れる「特定技能制度」が創設されました。両制度を合わせた道内の農業分野の受け入れ人数は、5,107人(2023年) で、5年間で約2倍になったと紹介されています。

制度移行にも目配りを

外国人材の受け入れ制度は、今後見直しが予定されています。技能実習制度に代わる「育成就労制度」は2027年4月の施行が予定されており、特定技能制度との関係も整理されつつあります。受け入れを検討する際は、次の点に注意してください。

  • 制度改正の内容や運用は、出入国在留管理庁等の最新の公表情報で確認する
  • 自社の分野(農業、食品製造、外食など)が対象かどうかを確認する
  • 在留資格の手続きは、行政書士等の有資格者に相談する

※在留資格の許可・不許可は審査機関が個別に判断するものです。外国人材の受け入れによって人手不足が必ず解消されるわけではなく、受け入れ体制の整備が重要です。


3. 多様な人材を呼び込む北海道の取り組み

北海道農政部は、外国人材だけでなく、さまざまな層に農業の仕事を知ってもらうための施策を進めています。

農福連携(ノウフク)

障がい者の社会参画を実現する「農福連携」の取り組みも広がっています。各振興局農務課では「農福連携相談窓口」を設置し、相談に応じています。2024年からは、農林水産省認定の農福連携技術支援者を農業現場に派遣し、助言する事業も始まりました。

情報発信による「きっかけづくり」

  • 農業の人材確保お助け情報サイト: 働きやすい職場づくりなど、雇用に関する情報をひとまとめにしたサイト。
  • 農WORK(ノウワク)トリップ: 1日単位の農業アルバイトと地域の観光を組み合わせたおすすめコースを紹介する取り組み。農業現場で働くきっかけづくりと、アルバイトアプリの利用促進につなげる狙いがあります。

退職自衛官への情報提供

定年退職を控えた自衛官を対象に、農業法人などへの就職について情報提供する取り組みも始まりました。今後は、各地で開催されるインターンシップへの参加につなげていく予定とされています。


4. 「選ばれる職場」になるための待遇見直しポイント

インタビューでは、他産業と同じ待遇では農業が選ばれにくくなる可能性が示されました。担当者は、次のような工夫を挙げています。

通年雇用を望む人への対応

定年後の再就職では、通年雇用を希望する人が多い傾向があります。夏場にしっかり働いてもらい、冬場の仕事が少ない時期にも一定の給与を支払うなど、働き方と待遇を見直す余地があるとされています。

1日バイト・短期就労への対応

通勤時間を考慮した日給の設定や、通勤手当の検討が必要になる場合があります。

外国人材の受け入れコストを「時給換算」してみる

外国から人材を招く場合、渡航費用や住居の確保にかかる費用が発生します。これらを時給に換算して比較すれば、待遇の見直しを具体的に検討しやすくなるという視点も紹介されています。

検討項目見直しの例
通年雇用閑散期の仕事づくり、一定給与の保障
短期・日雇い通勤時間を考慮した日給、通勤手当
外国人材渡航費・住居費などの初期費用の把握と時給換算での比較
全般地域で人材確保に成功している事例の聞き取り

担当者は「まずは地域で人材確保に成功している方の話を聞くのが早道」とアドバイスしています。


5. 人材確保は「農業の理解者」を増やすこと

北海道農政部は、農業に従事する人を増やすことは農業の理解者を増やすことにつながり、ひいては農産物の合理的な価格形成に向けた消費者理解の醸成にも結びつく、という考えを示しています。道は今後も、振興局ごとに地域課題をテーマにした農業経営セミナーや個別相談会を開催し、農業団体などと連携して生産現場の人材確保を後押ししていく方針です。

人材確保は単なる「人手の穴埋め」ではなく、自社の事業や地域産業を理解し、支えてくれる人を増やす取り組みと捉えることができます。


まとめ:即戦力外国人材の採用と定着なら「スキルディッシュ」がおすすめ

北海道の農業分野では、有効求人倍率の高さに表れているとおり、人手不足が常態化しています。道はアルバイトアプリ、農福連携、退職自衛官への情報提供、外国人材の受け入れなど、多チャンネルで人材確保を支援しています。その一方で、通年雇用への対応や日給・手当の設定、受け入れコストの把握といった、事業者側の待遇・体制の見直しも求められています。

外国人材の活用は選択肢の一つですが、制度理解、在留資格の手続き、現場の受け入れ体制づくり、採用後の定着支援まで、検討すべき事項は多岐にわたります。食品・農林水産分野で外国人材の採用を検討されている場合は、業界特有の事情に詳しい支援窓口に早めに相談することをおすすめします。

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    食品・外食・農林水産の現場で働く意欲と、一定の日本語能力・技能を備えた人材との出会いが期待できます。
  2. 食品・外食・農林水産などの業界特有の労務・現場条件に精通
    繁閑差、シフト、衛生管理、季節雇用など、業界特有の条件を踏まえた相談ができます。
  3. ビザ申請・行政手続きから採用後の定着フォローまでワンストップ支援
    各種手続きから採用後のフォローまで、窓口を一本化して相談できるため、担当者の負担軽減が期待できます。

※在留資格(ビザ)の申請手続きおよび職業紹介は、法令に基づき許可・届出を受けた事業者・有資格者が実施します。ビザの可否は出入国在留管理庁等の審査機関の判断によるものであり、許可を保証するものではありません。

「人手不足が続いている」「外国人材の受け入れを検討したいが、何から始めればよいかわからない」「育成就労制度への移行に備えたい」といった方は、まずはスキルディッシュの公式サイトから、採用計画や制度移行についてお気軽にお問い合わせください。

出典・参考: 北海道農政部 農業経営局 農業経営課 農業経営・企業連携サポート室へのインタビュー記事「働く人とつなぐ」(2024年8月1日掲載)https://agriport.jp/agriculture/ap-20231/
※本記事の制度・統計情報は掲載時点のものです。最新の法改正情報については、出入国在留管理庁・厚生労働省等の公的発表をご確認ください。


 

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フード採用編集部
食品・飲食・農林水産業界に特化した外国人採用・労務管理の専門メディア編集部。特定技能や育成就労制度の最新動向をはじめ、面接・労働条件説明の実務ノウハウ、助成金活用、入社後の定着支援まで、現場の課題解決に直結する情報を発信。「分かりやすく、実務で使える」をモットーに、企業の人手不足解消と外国人材の活躍をサポートしています。

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