【外食業】飲食店が使える外国人採用の助成金まとめ|特定技能・技能実習でコストを抑える方法

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「外国人を採用したら国から助成金が出るって本当?」

「紹介手数料やビザ申請費用が高いので、少しでも助成金で補填したい」

人手不足解消に向けて外国人採用を検討されている飲食店のオーナー様や事務・経理担当者様から、このようなご相談をよくいただきます。

結論から申し上げますと、「外国人を採用したから」という理由だけで無条件に支給される助成金はありません。

しかし、既存の国の助成金制度や自治体の補助金を「外国人雇用」のスキームに上手く適用させることで、数十万円単位の採用・育成コスト削減を実現することが可能です。

本記事では、飲食店が外国人雇用において活用できる代表的な助成金・補助金と、受給を成功させるための注意点を解説します。

 

目次

1. 無条件の助成金は存在しない?活用の前提知識

前提として、厚生労働省などが提供する助成金は「外国人の採用そのもの」ではなく、以下のような「雇用環境の改善や人材育成の取り組み」に対して支給されます。

  • 非正規雇用(アルバイト等)から「正社員」へ転換した
  • 業務に必要な研修(日本語・技術教育)を勤務時間内に実施した
  • 労働環境(就業規則や賃金体系)を適正に整備した

外国人であっても日本人であっても労働法上の適用条件は同じですが、特定の採用パターン(例:留学生バイトの社員化)に当てはめることで、非常に高い費用対効果を発揮します。

2. 最もおすすめ!「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」

飲食店において最も使い勝手が良く、支給額も大きいのが「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」です。有期雇用労働者(アルバイトなど)を正規雇用(正社員)に転換した際に支給されます。

活用パターン:留学生アルバイトを「特定技能(正社員)」へ登用

店舗でアルバイトとして働いている留学生が学校を卒業するタイミングで、特定技能(外食業)の在留資格を取得し、そのまま店舗の「正社員」として雇用契約を結ぶケースが該当します。

受給金額の目安

  • 1人あたり 約57万円(※中小企業の場合)

主な支給要件

  1. 6ヶ月以上、非正規(アルバイト)として継続雇用していること
  2. 正社員転換後の賃金を、転換前(過去6ヶ月の平均)より3%以上増額させること
  3. 就業規則に「正社員転換制度」をあらかじめ規定し、労働局に届けていること

自社の留学生アルバイトを特定技能社員へ登用する場合、人材紹介会社への紹介手数料は「0円」です。さらにキャリアアップ助成金(約57万円)を活用できれば、ビザ変更の手続き費用を差し引いても採用コストを大幅に抑えることができます。

3. 教育・研修費をカバー「人材開発支援助成金」

従業員に対して職務に関連する専門的な訓練(研修)を行った際、かかる経費や受講中の賃金の一部が助成される制度です。

活用パターン

外国人スタッフに対して、以下のような研修を勤務時間内に実施(または外部講座を受講)させた場合に対象となる可能性があります。

  • 業務に必要な「日本語研修(ビジネス日本語・接客日本語)」
  • 店舗での「調理技術・衛生管理(HACCP)研修」
  • 「特定技能2号」取得に向けた試験対策講座の受講

助成内容(目安)

  • 訓練経費の助成率: 45%〜75%
  • 賃金助成: 1時間あたり数百円〜1,000円程度(受講時間中の時給補填)

主な支給要件

  • 訓練開始の1ヶ月前までに「職業能力開発計画」を作成し、都道府県労働局へ提出して認定を受けること。

4. 意外な穴場!「自治体独自の補助金・支援制度」

国の助成金とは別に、地方自治体や商工会議所が独自に外国人材の受け入れ支援(補助金制度)を実施しているケースがあります。

主な補助対象の例

  • ビザ申請費用補助: 行政書士等に支払う申請代行費用の一部を補助
  • 住居・家賃補助: 外国人従業員の初期引っ越し費用や家賃の一部を補助
  • マッチング費用補助: 人材紹介会社等に支払った手数料の一部を補助

これらの補助金は地域によって実施状況や条件が大きく異なります。「〇〇市(店舗の所在地) 外国人 雇用 補助金」などのキーワードで検索するか、地元の商工会議所や自治体の産業振興課へ問い合わせてみましょう。

5. 助成金申請で失敗しないための「3つの落とし穴」

条件を満たしていても、ちょっとした手続きの不備で「不支給」になってしまうケースが多発しています。以下の3点には特に注意が必要です。

① 申請前後6ヶ月以内の「会社都合解雇」は厳禁

助成金の申請前後の一定期間(原則6ヶ月以内)に、会社都合による解雇(リストラや退職勧告)を行っている事業所は、助成金を受け取ることができません。

② 労務管理(タイムカード・残業代支払等)の徹底

申請時にはタイムカード、賃金台帳、雇用契約書などの提出が厳しくチェックされます。「残業代の未払い」や「最低賃金割れ」が1点でも発覚すると不支給となります。

③ 「事前の計画届提出」が絶対条件

ほぼすべての助成金において、取り組み(正社員への転換や研修の開始)を行う前に「計画届」を労働局へ提出して受領されることが必須です。事後に申請しても受理されないため、スケジュール管理が極めて重要です。

6. まとめ:制度を賢く活用して持続可能な外国人採用を

外国人雇用における助成金活用は、正しく制度を理解して順序立てて進めることで、採用費用や教育コストを大幅に削減できる強力な手法です。

特に「自社の留学生アルバイトを特定技能社員へ登用する」アプローチは、採用ミスマッチを防ぎつつ助成金(キャリアアップ助成金)を活用できる最もおすすめの戦略と言えます。自社の労働環境を今一度整え、計画的な採用・申請を進めていきましょう。

 

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フード採用編集部
食品・飲食・農林水産業界に特化した外国人採用・労務管理の専門メディア編集部。特定技能や育成就労制度の最新動向をはじめ、面接・労働条件説明の実務ノウハウ、助成金活用、入社後の定着支援まで、現場の課題解決に直結する情報を発信。「分かりやすく、実務で使える」をモットーに、企業の人手不足解消と外国人材の活躍をサポートしています。

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